【保存版】パン作りでよくある5大失敗の原因と科学的な解決策まとめ
パン作りでは、材料の分量だけでなく、こね方やこね上げ温度、発酵温度・時間など、さまざまな条件が仕上がりを左右します。
今回は、パン作りでよくある5つの失敗を取り上げ、なぜ起こるのか、どうすれば防げるのかを科学的な視点から分かりやすく解説します。
失敗1:生地がベタベタしてまとまらない
こねていると、生地が手にベタベタとついたり、作業台に張り付いたりして、なかなかまとまらないことがあります。
科学的な原因
水の硬度も、グルテンの形成や生地の状態に影響します。
- 水分量や小麦粉の違い
パン生地の硬さや扱いやすさは、水分量と小麦粉の吸水性によって決まります。レシピと違う小麦粉を使うと、吸水性の違いによって、同じ分量でも生地の状態が変わります。水は小麦粉のたんぱく質を水和させ、グルテンを形成するために欠かせない材料です。加える水分量が小麦粉の吸水性に対して多すぎると、生地は柔らかくなり、ベタつきやすくなります。 - 水の硬度
水の硬度も、グルテンの形成や生地の状態に影響します。極端な軟水を使用すると、生地が弱くなり、ベタつきやすくなります。一方、硬度が高すぎる水はグルテンを締め、生地を硬くする方向に働きます。 - 塩の計量ミス
塩には、生地を扱いやすくし、グルテンの構造を整える働きがあります。塩の量を間違えると、生地の強さや発酵の進み方に影響するため、正確に計量することが大切です。特に塩が少ないと、生地が弱くなり、ベタつきやすくなります。 - こねすぎ
こねることでグルテンが形成され、生地に適度な弾力と張りが生まれます。しかし、こねすぎるとグルテンの構造が徐々に崩れ、**本来あるはずの表面の適度な張りが消え、生地がベタついてきます。
解決策
まずは、レシピ指定の小麦粉を使用し、材料を正確に計量することが基本です。
水については、日本の水道水は一般的なパン作りに適しています。
また、こねる時間だけを基準にせず、生地の表面に適度な張りがあり、なめらかになっているかを確認しながらこねることがポイントです。
失敗2:パンのボリュームが不足する
「発酵させても思ったように膨らまない」
「焼き上がったパンが小さく、ずっしりしている」
このように、期待したボリュームが出ない場合には、こね方やこね上げ温度を確認しましょう。
科学的な原因
- こね不足
小麦粉に水が加わり、こねることでグルテンの構造が形成されます。こね不足ではグルテンの形成が十分でないため、生地の弾力や伸びが不足し、発酵によって生じたガスを十分に保持できません。その結果、パンのボリュームが出にくくなります - こね上げ温度が低い
イーストは温度の影響を受けながら活動します。こね上げ温度が低くなると、イーストが活発に活動できず、ボリュームが出づらくなります。
解決策
生地をこねる際は、表面がなめらかになり、適度な弾力と伸びが出ているかを確認しましょう。また、季節や室温に合わせて仕込み水の温度を調整し、こね上げ温度を適切に管理することも重要です。

失敗3:膨らんだ後に潰れてしまう(形が歪む・シワが寄る)
「一次発酵ではよく膨らんでいたのに、その後に生地がしぼんでしまった」
このような場合は、一次発酵が進みすぎていないか確認しましょう。
科学的な原因
- 過発酵(発酵が進みすぎている)
一次発酵では、イーストが生地中の糖を利用して発酵し、二酸化炭素やアルコールなどを生み出します。生じた二酸化炭素が生地の中に保持されることで、生地は徐々に膨らんでいきます。しかし、一次発酵が進みすぎると、生地の状態が変化し、その後の工程で形を保ちにくくなります。発酵が進みすぎた生地は、その後の工程で扱いにくくなり、最終的なボリュームも出にくくなります。
解決策
- 一次発酵は時間だけでなく、生地の状態を確認する
レシピに記載されている発酵時間は、あくまで目安です。室温やこね上げ温度によって発酵の進み方は変わるため、時間だけで判断せず、生地の膨らみや弾力などの状態を確認することが大切です。一次発酵の状態を確認する方法の一つに、フィンガーテストがあります。生地に指をそっと差し込み、抜いたあとの戻り方を見ることで、発酵の進み具合を確認できます。
フィンガーテストの詳しい方法は、別記事で詳しく解説しています。
失敗4:パンの酸味が感じられる・アルコール臭が強い
「焼き上がったパンから、ツンとするような香りがする」
「いつもより酸味が強い」
「発酵中の生地からアルコールのような臭いが強くする」
このような場合は、発酵が進みすぎていないか確認しましょう。
科学的な原因
- 発酵が進みすぎている
イーストは発酵によって二酸化炭素やアルコールを生み出します。発酵が進みすぎると、アルコールなどの発酵由来成分が増え、アルコール臭が強くなります。また、発酵に伴って生じる酸などの成分によって、酸味を強く感じることもあります。
解決策
特に夏場は生地の温度が高くなり、発酵が進みやすくなります。
仕込み水の温度を調整してこね上げ温度を管理し、発酵時間だけでなく、生地の状態を確認しながら発酵を進めましょう。
失敗5:生地の表面が乾いて伸びない
ベンチタイムや発酵中に生地の表面が乾燥すると、成型するときに生地が伸びにくくなったり、表面がひび割れたりします。
科学的な原因
- 生地表面の乾燥
生地を乾燥した環境にそのまま置いておくと、表面から水分が失われ、乾燥した皮膜ができます。生地中の水分は、生地の物性や伸びにも関係するため、表面の乾燥を防ぐことが大切です。
解決策
- ばんじゅうなど、ふたのできる容器に入れて乾燥を防ぐ
ベンチタイムなどでは、ばんじゅうなどふたのできる容器に入れて、生地の乾燥を防ぎます。生地表面から水分が逃げないように管理することがポイントです。 - 発酵時は発酵器で湿度を保つ
発酵の工程では、湿度を保てる発酵器を使用して、生地表面の乾燥を防ぎながら発酵させます。温度だけでなく湿度も適切に管理することで、生地の状態を安定させることができます。

まとめ
パン作りでは、同じレシピでも、こね方やこね上げ温度、発酵の進み具合などによって、生地の状態や仕上がりが変わります。だからこそ、レシピの時間や数字だけを見るのではなく、「今、生地がどんな状態なのか」を見極めることが、パン作りの上達につながります。JHBS(ジャパンホームベーキングスクール)では、実際にパンを作りながら、生地の変化を見て、触れて、確かめることができます。
「もっと上手にパンを作れるようになりたい」
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そんな方は、ぜひJHBSのパン作りを実際に体験してみませんか?
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